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この記事は2019.12.30 Mondayに書かれたものです。

Rhodes Pianoの音色に影響する大事な部品のお話です。

Tone Bar Bushing ブッシング、またはGrommet グロメットというゴム部品です。

 

 

ハンマーで叩かれる細い丸棒がTine タイン、Tineと一体型になっている長方体のブロックを含めてTone Generator トーン・ジェネレータ(最近ではここまで含めてTineというらしいです)、それが固定されている金色メッキの金具がTone Bar トーンバーです。

このTone Barは発音された音を持続させるものでとても重要です。それを固定している部分の力加減のバランスがやはり重要になってきます。

 

 

固定部の部品内容はこんな感じです。 1980年代のRhodesの高音部には別の仕様のものもあります。

黒いゴムがトーンバー・グロメットです。

 

交換を必要とするグロメットの画像です。

 

 

柔らかさがなく、はみ出してしまっているところもあります。

ほったらかしにされて、湿気も多かったのでしょう、金属部が錆びています。海の近くで潮風があたるところもこのような状態になります。金属表面劣化と同じようにゴムも劣化します。

 

Tone Barを外してみると、ボロボロに崩れるほど硬くなっています。

 

 

交換ついでにTone barを磨きます。錆がひどい場合金属磨き粉を使います。

シリコンスプレーで金属表面保護し、ブッシングの隙間に少し注入します。

 

 

各ネジについているバネは強さに種類があります。

 

 

音程により違いがあり、同じkeyでも前後で違う場合もあります。しっかり管理して同じ場所に戻します。一箇所に2つバネをつけて振動具合を変えている場合もあります。(ファクトリーデフォルトでもあったようです)この場合、高い確率でグロメットが押しつぶされはみ出してしまっています。

 

いよいよグロメットの説明です。

 

 

画像左上がオリジナルの取り外したものです。

 

右上が米国V社のもの。オリジナルに比べ肉薄なので、一緒に供給される太めのネジ(画像ネジ左)に交換しないとなりません。もともとついていたネジを使用するとグロメットへの当たりが緩くToneBar左右のブレがでます。打鍵の手応えも、音もしっかりした感じが損なわれるように思います。交換ネジは太いので本体木部へのネジ固定が強くなります。この強い固定を狙って製造されたのかもしれません。もちろんネジがキラキラ新品に変わるので気持ちいいです。

 

左下の米国C社のものがオリジナルに近く硬さ具合もちょうど良かったのですが、現在製造がなく入手できません。

 

右下米国A社の新しい仕様のものです。トップが平らなので前後左右のブレが安定します。肉厚、硬さとも具合が良いです。Rhodesピアノの年代により固定ネジが、全ネジ切りされているもの(画像ネジ右)と、グロメットが当たる部分ネジ切りなし(画像ネジ中央)があります。どちらにもフィッティングが良いです。現在当店ではこれを使用しています。

 

画像では違いがわかりづらいのですが、実際に装着してみるとかなり違いを感じます。上記は現時点での情報です。将来、補修部品の仕様、供給は変わってくるかもしれません。

 

 

グロメットを交換するとどうなるか?

 

音の伸びが安定します。打鍵の強さに見合った音が出るようになります。チューニング不安定の障害の要素がひとつなくなります。言葉で表現するのが難しいのですが、「カーン」という音の感じが「ポーン」という音になります。線の細い硬めの音がふくよかな音になります。倍音が増えるのでしょうか、音が大きくなったと感じるRhodesもあります。1970年当時新品はこのような音をしていたのではないかとも思います。

交換することにより、音が柔らかくなり、好みでない音になってしまうことにもなりえます。

 

ボロボロと崩れ落ちるほど劣化しているものは交換が必要ですが、それ以外は無理に交換する必要はないかもしれません。

交換修理をお申込みになられる場合、ご自身で交換をされる場合にも、事前にご相談ください。

 

 

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